"本"の記事一覧

仲尾友貴恵さんの『不揃いな身体でアフリカを生きる』

 色とりどりのプラスティックでできた食器たち、不規則に入れられている食べ物や飲み物たちの下には新聞紙にビニールクロス。動かないものたちであるのに息遣いがが感じられる。その周りにいるはずの気取りのない庶民的な人々の息遣いや話し声、生活のようすまでが伝わってくる気がする。  仲尾友貴恵さんの『不揃いな身体でアフリカを生きる』の表紙写真だ。…

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『ヒトはどこからきたのかーサバンナと森の類人猿から』

 霊長類学者・人類学者である伊谷原一さんと作家・疫学者である三砂ちづるさんの対談形式で綴られた本『ヒトはどこからきたのかーサバンナと森の類人猿から』(亜紀書房)が今年4月に刊行された。  「ヒトはどこからきたのか」という壮大なテーマを軽快な対談で俯瞰してゆける嬉しい一冊である。  伊谷さんのアフリカとの関わり、ヒ…

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ページを繰るだけで129のディープな旅に誘われる『ザ・フィールドワーク』

 カバー写真の、こちらを誘っているように思えてくるさまざまな人々や動物、景色の表情にまず惹き込まれる。上半身裸の人もいれば、めっちゃ防寒着の人もいるし、背景や服装の色合いもバラバラなんだけど、皆、楽しそうなんである。  これは、タンザニアをフィールドにする研究者の方たちに「1日に一つずつ読んでも129日間楽しめます」と、いただいた今年…

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