タンザニアに願う

 10月29日(水)のタンザニアの5年に一度の総選挙では、その日のうちにインターネットが遮断され、途中短い時間戻ったときはあったものの、それは続いた。ダルエスサラームにいる息子とネットでは連絡が取れなかった(から、心配だったので、11月1日に国際電話したら元気だったのでホッとした)。息子からラインで連絡復活したのは11月2日(日)の日本時間の夕方6時頃、タンザニア時間の正午だったので、5日間もネットが繋がらなかったことになる。

 息子の住んでいる地域はほとんどの店は閉じていたものの、いつもと変わりなく平穏だったとのこと。でも遠くから大きな物音が聞こえてくることはあったそうで、外出禁止ということになっていたし、交通機関もストップしているし、軍や警察がパトロールしているという話を聞いていると言っていた。近くのキオスクは開いている時もあったが、ミネラルウォーターがないなど品薄だったとのこと。選挙前には1個300シリングだった卵がネットが繋がった頃には1個1,000シリングに値上がりしていたそうだ。(1円=約15.5シリング)

 ダルエスサラームやムワンザ、アルーシャなどの大都市では投票日に若者たちを中心とした抗議デモが起こり、治安部隊とも衝突し、死者も多数でていると下記のニュースでは報道されている。それが本当であるならかなりのショックである。

 下記に日本の報道機関などではどのように伝えられているのか、集めてみた(有料記事で全部読めないものもある)。


<朝日>

11/1 タンザニアで初の女性大統領が当選 野党候補を排除、暴動激化の恐れ
https://www.asahi.com/articles/ASTC136B5TC1UHBI00PM.html?iref=pc_ss_date_article

11/2 弾圧下タンザニア、女性大統領初当選 穏健派から一転 暴動で数百人死亡情報も
https://www.asahi.com/articles/DA3S16336030.html?iref=pc_ss_date_article


<読売>

11/8 タンザニアで大統領選巡り240人が反逆罪で訴追か…現職の得票率は98%、野党幹部にも逮捕状
https://www.yomiuri.co.jp/world/20251108-OYT1T50134/


<産経>(共同通信)

11/1 タンザニア、サミア大統領が勝利 選挙、野党弾圧繰り返し非難の中
https://www.sankei.com/article/20251101-5EQRT2XRAZM73KZNKFLWMNC3RQ/

11/9 大統領選抗議で200人訴追 反逆罪で タンザニア、1000人殺害か 治安部隊が発砲
https://www.sankei.com/article/20251109-EM7LIOUECZOUXDNW6QE4WYZFO4/


<JETRO>

11/4 タンザニアで大統領選、現職が圧勝
https://www.jetro.go.jp/biznews/2025/11/5a28a9e5f9da2669.html

 
 今までの総選挙では(何もなかったわけではないだろうけれども)、今回のように平和を揺るがすような事態になったことはなかったはず。

 しかし、タンザニア政府は、海外メディア(CCN、BBC、アルジャジーラ)などによる総選挙時のこういった警察などによる暴力の報道は否定している。
 https://streamlinefeed.co.ke/news/tanzania-accuses-cnn-of-bias-over-post-election-unrest-report

  タンザニアの小学生にタンザニアのいいところは何?と尋ねると口々に「Amani(平和)!」と返ってきたことがあった。2015年の大晦日のブログには下記のようにわたしは書いていた。

 「ご存知のようにアフリカ諸国の国境線は旧宗主国たちによって勝手にひかれたもの。タンザニアには120もの民族がいる。宗教もキリスト教、イスラームがあり、それらに伝統的アニミズムが重なっていたりするし、都市部にはヒンドゥー教徒やシーク教徒もいる。そんな結構複雑でいろいろ違った背景を持つ人々によるタンザニアが平和を保ってこられたのは、すごいことなんじゃないか。(中略)スワヒリ語を推し進め、民族や宗教の違いを超えたつながりを大切にした初代のタンザニア大統領、ニエレレ氏が持っていた平和と寛容の精神をもって国をまとめていくという理想が今もタンザニアの人々の中に息づいているということもあるだろう」

 Amani(平和)の国タンザニアであってほしいと、人々が平和を享受できる安寧なタンザニアであってほしいと心から願っている、っていうか願いたい。

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