クリスマスと新年と

 日本では12月25日が過ぎると、クリスマスの飾り付けも見かけなくなってしまうのだけど、40年前くらいにまだ返還前の香港に住んでいたとき、クリスマスが終わってもクリスマスツリーをはじめとするクリスマスのオーナメントが残っていて、チャイニーズニューイヤーになるくらいまではそのままだったことに驚いたことがあった。

 今、日本にいるので、タンザニアでの記憶が定かではないのだけど、やはりクリスマスツリーなどがさっさと片付けられることはなかったと思う。ちゃんとボクシングデーの12月26日も祝日になっているし。
 娘が今留学しているデンマークでもクリスマスが終わってもオーナメントなどはそのままだという。

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タンザニア、ダルエスサラームの飾り付け途中のクリスマスツリー

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デンマーク、コペンハーゲンでのクリスマスマーケットとオーナメント

 タンザニア人のムスリムの知人から12月27日にもらったメッセージには”HERI YA MWAKA MPYA NA XMASS(新年とクリスマスおめでとう)”とあった。彼はムスリムだし、わたしもクリスチャンではない。でもクリスマスは、年末のホリデーシーズンを象徴するものとして新年に至るまで続いているのだろう。

 イエス キリストの生誕地ベツレヘムでは昨年に引き続き、今年もクリスマスの祝祭は行われなかったという。パレスチナ ガザ地区での戦争、イスラエルによる見境ない民族浄化といえる兵糧攻めと攻撃が続いているからだ。ガザでの犠牲者は4万5千人以上にも及び、凍死する赤ちゃんも出てきている。
 世界はいつになったらこれを止められるのだろう。世界中に紛争、戦争はあり、それは庶民たちを悲惨な目に遭わせているけれども、このイスラエルによるパレスチナへの攻撃は、民主主義国家と言われている国々が二重基準をものともせず、イスラエルを支援し続ける、その植民地主義を肯定し、パレスチナの人々から何もかもを奪い続けようとするという絶望的な出来事だ。どうしたらそこから脱することができるのだろう。

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コペンハーゲンのショーウィンドウに貼ってあったパレスチナの旗とモミの木


 タンザニアの大先輩ともいえる日本人の知人がクリスマスの日に届けてくれたメッセージソングは、ジョン レノンの" HAPPY XMAS ( WAR IS OVER ) "だった。ジョンと共に歌う子どもたちの「戦争は終わるよ」の声が響く。

 わたしたちがそれを望めば、終わると。すべての争いを今、やめようと。来年が何の恐れもない、良い年になるように祈ろうと。


 望んでいるよ。


 今年も当ブログを訪ねてくださって、ありがとうございました。来年こそ良い年になりますよう、してゆくことができますように。

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