日本と繋ぎながらのキテンゲ ミッション!

 ダルエスサラームのカンガストリート*1は、いろーんなデザインや色合いのカンガやキテンゲで溢れているから、こんなものが欲しいという目的を持って行かないと襲ってくる色柄にクラクラしてしまう。

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 なので、目的を持っていこうと、今回は、タンザニア在住経験があり今は日本にいる友人のキテンゲショッピングのお手伝いをしてみることに。LineかWhatsAppでリアルタイムで、カンガストリートにいるわたしが、日本にいる彼女Cさんと繋いで、彼女の好みのキテンゲを購入する!(そしてわたしが帰国時に持ち帰る、または彼女が服を作りたければ、こちらで作ったものを持ち帰る。そもそも彼女のセンスが好きなので、選ぼうとするたびにいつもクラクラするわたしの刺激になるのではと)という計画である。

 さあ、うまくいくでしょうか!?

 カンガストリートに到着。まずは馴染みのお店に行く。リアルタイムで動画を送り、連絡を取りあったらいいねという最初のCさんとの打ち合わせだったので、店の兄ちゃんたちに理由を説明し、動画撮影OKを得る。しかし、アナログなわたしはキテンゲを撮ろうとしても、上手くいかず、自分の顔を送り続ける始末。。なんとか頑張って店の外にディスプレイされているキテンゲを撮影しようとしていると、他の店の客引きの姉ちゃんたちが「うちにおいでよー」と誘ってくるし、イヤホン忘れたので、Cさんとの会話が成り立たないし、どしたらいいんだ!のカオス状態に。。

 一旦息を整え、動画は諦めて、写真に切り替えて体勢の立て直しを図る。

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 カラフルな店内のディスプレイキテンゲや積み重ねてあるキテンゲの写真を送る。Cさんが”これ”というものにマーカーつけて返し、それを店の人に伝えて、見せてもらうという連携プレーがけっこういい調子にできたのだ。

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 特に積み重ねキテンゲは、開けてみたら予想だにしなかったニワトリ&ヒヨコ柄だったりしてホッコリしたりも。(購入しなかったけど🐔)

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 良いのはあるけど、購入前に他の店も見てみたいということで、店の兄ちゃんたちにもまたあとで来るねーと挨拶して、兄ちゃんたちも快く?答えてくれ、次の店に移動した。

 次の店は馴染みの店ではなかったけど、理由を話すと「別にいいけど、停電中だから中は暗いよ」とのこと、あら、この辺一帯停電になっちゃったのね。

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 ともかく外のディスプレイを撮らせてもらう。中にもいろいろありそうなので、試しに撮ってみたら停電中でもけっこういけそう、と思ったらお店の人がゼネレーターをつけ、店の中を明るくしてくれた。アサンテ(ありがとう)!

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 キテンゲ、6ヤードで一つ27,000シリングだけど二つ買ったら25,000ずつにすると言われ、わたしはカラフルな玉ねぎまたはランタンのような模様に珍しくなぜか一目惚れしちゃったので(服にするにはちと派手かもしんないけど)それを。Cさんは渋めの柄を選び、購入。Cさんのはガーナ製ってお店の人は言っていたが。。実際のところ、どうなんだろ。中国製も多そうな気配。(1円=約17シリング)

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 さあ、もう一軒行ってみよう!キテンゲたくさんの店があったので、店の姉さんに撮影したいと頼んでみると即OK。しかしこの店は6ヤードキテンゲが30,000シリングだという!前の店は25,000だったよと踵を返そうとすると「たくさん買えば安くするから、とにかく見ていきなよ〜」と肩を掴む勢いで引き止められる。そしてこのフローラ姉さんがつきっきりで「これ、写真撮って送りなよ」って次々とキテンゲをかざしてくるのであった。。。

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 賑やかなお店で(なのにフローラ姉さん、ほぼわたし専属でいいの?そんなに太い客に見える?)、19世紀からあるといわれるキストゥ柄*2のカンガを素敵にドレスに仕立てて着こなしている女性がいたので、写真を撮らせてもらった。ポーズもとってくれるノリの良さ。横にいたおじさんが写真撮ってるのに横切ろうとするからこの女性が「あんた邪魔よ」っておじさんに言うと、おじさんもドギマギしながら笑ってるから、まるでコントのようで、周りの人たちも笑顔になってたよ。

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 フローラ姉さんの期待に応えられず、結局気に入ったのが一つだけだった(上記写真の上の左側)。だけれども嫌な顔せず、26,000まで負けてくれたフローラ姉さん!もう一息欲しかったけど、接客、頑張ってくれたもんね。ありがとう。

 その後、最初の店に戻って、候補だったキテンゲを購入(6ヤード、22,000シリングだった。上にあるニワトリ&ヒヨコ柄ではなくその隣のキテンゲ。ちょいと疲れてたので価格の違いを追求しきれなかった)。

 店の兄ちゃんの一人が「こんにちは」は朝昼晩、いつの挨拶だ?とか、もっと挨拶を続けたい場合はどうすればいいんだ?などと聞いてくる(スワヒリ語は挨拶を大切にする言葉で、こんにちはの後も、この頃どう?家族はどう?仕事はどう?などと続くことが多いのである)。要望に答えてしばし日本語会話教室。照れながら「お元気ですか?」などとリピートする兄ちゃん、かわゆし。

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 約1時間半の日本と繋ぎながらのお買い物で、Cさんは3つ、わたしはひとつのキテンゲを手に入れたよ。ミッション、成功ですな!
 
 海を超えてのネットがサクサクとスムーズに繋がるのは、素晴らしい👏
 そして、動画や写真を撮るハードルがすごく低くなったことにもあらためてびっくりした。15年ほど前、カンガが欲しい日本の知人に購入前にカンガの写真を撮って送ろうとした時(それはリアルタイムではなく、いったん撮って家からメールで送って返事を待つってやり方だった)は、お店の人たちにかなり説明して、最初は渋々って感じのお店もけっこうあった。

 今回は訪ねたのは3店舗だけだったけど、どこも「いいよ、構わないよー」って即OKしてくれたし、「こっちも撮りな〜」ってずんずん勧めてくれるほどだった。スマホの普及の影響が大きいのだろう。顧客にSNSなどで入荷したキテンゲの写真を送ったりして商売に繋げてる店もあるようだし。

 そして太客でもないのに、親切に時に賑やかに応対してくれたお店の人たちに感謝!おかげで楽しく買い物できたよ。

 ”世界”の距離が双方にとっていい具合に縮まってゆくことを願いつつ。



*1 ダルエスサラームのSamora AvenueのClock Tower からBibititi Mohamed Street につながるカンガ、キテンゲのお店や問屋がたくさん連なるUhuru Streetをそう呼んでいる。
*2 キストゥカンガについて「Pole Pole Kanga Shop」のサイトより→ https://www.polepolekanga.com/category/4/ 

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