配車サービス(ライドシェア)運転手さんの生存戦略!?

 日本ではライドシェアを解禁するかどうかが話題になっているそうだけど、タンザニアでUberなどの配車アプリサービス(ライドシェア)が始まったのはいつだったのかだろう?わたしの記憶では8年以上前だと思う。

 アプリで出発点、目的地を記入すると、出発点の近くにいる車が名乗りをあげ、その車のドライバー名とプレートナンバーが送られてくる。ドライバーから確認の電話やメッセージがあることもある。待ち時間がちと長く(7、8分以上)になることもあるけれど、来て欲しいところまで迎えに来てくれるのはすごく助かる。

 そして、目的地はドライバーのスマホの地図に記載されていて、ドライバーはそのナビに沿って運転するので、途中で道案内する必要も(ほぼ)ない。そして運賃は、申込時に目安が表示され、到着時にスマホに出てくるので、ボラれたりする心配もない。(目安と実際の運賃は、変わらないことの方が多い)

ndaniyauber.jpg
Uberに乗ったとき、見かけたミニュチュアスニーカーには”Tuko pamoja(わたしたちは一緒だよ=いつもあなたのことを思っているよ)とあった。愛らしさに惹かれて写真を撮ったのだけど、ピントがうまく合わず。。残念


 運賃は、タクシーの約半分から3分の2ほどというありがたさ。(運転手は運賃の中から手数料を運営会社に収めないといけないということなので、チップを渡すこともままあるけど)

 タンザニアの場合は、乗用車だけでなく、バジャジ(オート三輪車)やボダボダ(バイクタクシー)という選択肢もある。その順に料金は安くなり、バジャジが乗用車の3/4ほど、ボダボダは約半分って具合。

IMG20231120131938.jpg
バジャジ


 タンザニアで運転してたこともあるけれど、今は運転やめたため、この配車サービスにはお世話になっている。夜の外出などにもとても助かる。

 とはいえ、街中で両替して、家に戻るなどという時には、街中にいる馴染みのタクシーに乗ったりしているけど。(そう、タクシーも頑張っている)

taxi.jpg
タクシー


 あくまでもわたしの印象だけど、昔(サービス開始の頃?)は、本業の傍に副業として配車サービスのドライバーの仕事をしている人が多かったみたいだ。でも、最近はこれを本業にしている人が多い、というかそういうドライバーとしか出会わないようになった。

 タンザニアで優勢だったUberは、手数料の問題などで営業停止期間があったこともあり、現在、ダルエスサラームで一番、顧客が多い配車サービスはBoltだそうだ(10人くらいのドライバーからの聞き取りによる)。(Boltはエストニアで創設された会社だそう)

 わたしもタンザニアではBoltとUberのアプリを携帯に入れているが、最近はBoltを使うことが多い。Uberを使っても待たされることが多いからだ。(顧客回復のために頑張っているせいか、Uberは運賃ディスカウントのオファーが最近結構多い。でも支払いのときに運転手に「またディスカウント料金かよ(←これは会社への不満だろうけど)」と独り言のように言われることもあったりして、割引されても気分が下がるし、そうだよねえ、運転手の実入が減っちゃうってことだよねえって同情したりしちゃうしので、ディスカウントもあまり嬉しくないかも、と思っていたんだけど、Boltの運転手との取り決め条項(スワヒリ語)を見たら、「キャンペーンの一環として旅客が支払った運賃が減額された場合、は当社が金銭的価値を補償します」というようにあったので、補償されてるのかもしれない)
 
 さて、先日、Boltで頼んで来てくれた車に乗ったら、シートカバーにinDriveという別の配車サービスの会社の名前がおっきく印刷されていた。以前にもそういうのに乗ったことがあったなあと思いつつアラフォーくらいの運転手に聞いてみると「BoltとInDriveのどちらにも登録しているよ」と言う。それだけでなく、UberにもLittle rideと言う別の配車サービスの会社にも登録してて、客待ちの時にはそれぞれをオンにして繋げておいて、どれかのお客が入ると、それ以外のものをオフにするのだそうだ。なーるほど。

Indrive.jpg


 帰りにもBoltを頼んで、別のアラサーくらいの運転手が来てくれたんだけど、彼もタンザニアに存在する限りの配車アプリの会社(わたしの知ってるのは5社だけど、もっとあるんだろうな)に登録してお客を取っているという。ほとんどの配車アプリタクシー運転手はそうしているよと彼は言う。なるほど、配車サービス一本で稼ごうとしたら、それはなかなか賢い方法かもしれないね。

 その後もBoltかUberに乗るたびに運転手に他の配車タクシーにも登録しているかと尋ねてみてるけど、わたしが尋ねた10人中、全員が掛け持ちしていると言っていた。

 逞しい彼らの生存戦略なのだろう。

この記事へのコメント