カカオ豆からのチョコレート作りワークショップ☆Minimalにて

 小雨降る中、代々木公園駅からしばらく歩くと、大通り沿いなのに、そこだけポンと別空間のような雰囲気のMinimal(ミニマル)のお店があった。

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 前回登場した田中花波さんにタンザニアでいただいたチョコレート、それはコロンビアのカカオ豆とお砂糖だけで作られたもので、濃厚な豆の味がしてすこぶるおいしく、もったいなくてチビチビ食べていた。そのチョコが、日本の「カカオ豆からチョコレートへ(Bean to Bar)」のお店、Minimalで作られたものだったのだ。そのとってもおしゃれなウェブサイト(チョコレートができるまでの動画も見られるよ)を覗いてみたら、「カカオ豆からのチョコレート作り体験」というワークショップをやっている!
 タンザニアにいたときから、日本に行ったら参加したい!と思ってた。

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 Minimalのドアを開ける。広くはないけれど、スタイリッシュなお店の中には、チョコレートやカカオ豆がそこここに存在してる。

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 原産地を明記し、製法(焼き方や温度や砂糖の割合など)をすこしずつ違えたMinimalメードのチョコレートも並んでいる。試食もできる。

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 トリニダード、ホンジュラス、ハイチ、ベトナム、マダガスカル、ガーナなどからきたカカオ豆のチョコレートたちは、びっくりするほど味わいが違ってて、それぞれのカカオ豆の個性がわかる。ガーナのチョコレートは、まるで甘い果物のような味わい。トリニダードのはしっとりと濃い味。8種類ほどのチョコレートのほとんどを試食させてもらったけど、カカオ豆とお砂糖だけのチョコレートなのに、それぞれ風味が違う。カカオ豆っておもしろい。ローストの仕方やお砂糖の分量などによっても変わってくるだろうけど、チョコレートの味はカカオ豆の個性によって大きく変わるとお店の人が話してくれた。

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 ワークショップ開始まで時間があったので、同行した我が娘とそれぞれチョコレートアイスとホットチョコレートを注文していただく。カカオの風味豊かで濃厚だけれども不思議とさっぱりとしている。アイスは生クリームを入れずに、カカオと砂糖と水飴で作っているそうだ。ホットチョコレートはまさに濃いチョコレートを飲んでいるよう。

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 19時。10人ほどの参加者が集まり、ワークショップがはじまる。Minimalの社長さんの山下さんが講師だ。つい最近までMinimalのメンバーたちとベトナムとフィリピンのカカオ生産地に行っていたそうで、フィリピンから持ち帰ったばかりのカカオポッドを見せてくれた。生産地にもちょくちょく出かけているらしい。尋ねていくと、最初は胡散臭いやつらが来たといった感じで農民たちから見られることもあるけど、めげずに接していく中で、関係性が生まれていく。持ち帰った豆で作ったチョコをまた生産地に持ってゆくそうだ。

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 とある生産地で山下さんたちが、そこのカカオ豆を使って農民たちと一緒にチョコレート作りをしたら、次に訪問したときには、そこの農民たち自身が自分たちでチョコ作りをして販売もしていたなんて、わくわくする話もきかせてくれた。農民たちのカカオ豆生産へのモチベーションもぐっとあがるそうだ。フェアトレードを乗り越えちゃってるね。

 チョコレートの話をすると、瞳がきらきらしてとても楽しそうな山下さん。肩肘張ることなく、お題目を唱えることなく、ポーンと日本を飛び出して、生産地との距離をぐぐっと縮めていっている若者たちがいることに、肩こりがすかっと治るようなすがすがしさを感じる。政治の世界はひどいことになっているけれど、日本の世の中もまだまだ捨てたもんじゃない、と希望がみえてくる。

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山下さん


 その日は、ハイチとベトナムのカカオ豆を使ってチョコレートを作ることに。こんなに見るからに違いがわかるんだってことにまたびっくり。ハイチの豆は丸っこくて白っぽいけど、ベトナムの豆は濃い茶色できゅっと締まっている感じだ。

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 ハイチ組とベトナム組に分かれ、ローストしたばかりのその豆を一つ一つ手にとって皮をむいてゆく。わたしと娘はハイチ組。最初は割って粉々にしちゃったりしたけど、だんだんとむき方もうまくなる。
 外皮を取り除いたカカオニブの段階で、ちょっと味見。味も全然違った。ハイチの豆はまろやかな優しい味だけど、ベトナムのはかなり酸味が強い。(発酵のさせ方によっても変わってくるそうだ。ベトナムはしっかり発酵させること多いけど、ハイチのは発酵のさせ方が適当だったりすることも?)

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 さて、“よめっこさん”という万能粉ひき機が登場し、いよいよカカオ豆を砕いて行く。100gの豆を粉ひき機に入れて、10秒くらいずつ数回にわたってまわしてゆくと、だんだんとねっとりとしたペースト状になる。カカオの良い香りが漂う。このくらいでよいなと思った時点で40gほどお砂糖を加え、また粉ひき機のスイッチを入れる。程よく混ざったと思ったらできあがり。味見をすると、うわあ、香り豊かでコクのあるチョコレートの味!ベトナムのチョコレートもおいしいけれど相変わらず、酸味が強い。

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 できあがったペース状のチョコレートを板チョコ用に区切られてるプラスチックのプレートに少しずつ落としていく。

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 落とした後、テーブルにプレートをトントンとリズミカルに打ちつけると、ペーストが平らになってゆく。冷凍庫にしばし入れて固めるのだ。

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 このあと、最初から砂糖を加え、カカオ豆を荒挽き状態のままにするバージョンも作った。材料は同じでも、舌触りだけでなく、味わいも違ってくるからおもしろい。

 できたてのチョコレートたちを小さな包みに詰めて持ち帰る。カカオと砂糖だけで作ったカカオの個性たっぷりのチョコレート。

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 カカオ豆をむくところから始めたマイチョコレートでもこんなに愛おしく感じるのに、カカオ農家の人がマイカカオ豆で作ったチョコレートを食べたとしたら。。。

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 カカオ豆をむいた指先には、カカオの香りが宿ってて、帰り道でもほんのり匂うのだった。

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