日本でタンザニアと出会う☆日本モンキーセンター

 一時帰国中です☆日本で出会ったタンザニアをご紹介。

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緑がいっぱい。広々としたモンキーセンター


 愛知県の犬山市にある日本モンキーセンター。そこに関わるタンザニアのチンパンジーを調査研究する霊長類学者さんたちから噂は聞いていた。タンザニアのマハレ国立公園でチンパンジーの餌づけに成功し、チンパンジー研究を牽引してきた西田利貞さんも、晩年、日本モンキーセンターの所長を務めていた。

 センターでは、いろんなおサルたちもなかなかハッピーで、おサル大好きな人たちが楽しく関わっていて(運営面や資金繰りの苦労もあるだろうけど)、見に来る人たちにもさまざまな発見のある場所というイメージを抱いてた。
 そして、実際行ってみたら、すばらしく楽しくおもしろいところだったのだ。

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ワオキツネザル。尻尾もステキ

「日本の霊長類学とモンキーセンターの歴史」にによると今西錦司さんと伊谷純一郎さんが幸島で野生ニホンザルの観察をし、日本の霊長類学が始まったのが1948年のこと。そして1956年にサル類の総合的研究、野生ニホンザルの保護などを目的に日本モンキーセンターは設立されたという。世界屈指のサル類動物園でもあり、登録博物館でもあるこのセンターには、現在66種類、約1,000個体のサルがいて、来年のサル年でセンターは、還暦を迎える。

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モンキーセンターの地図

 
 現在の園長はコンゴ民主共和国でボノボを、タンザニアのウガラでチンパンジーの調査研究をしている伊谷原一さん。センター創設にはお父さんの伊谷純一郎さんが関わっているので、運命的なめぐり合わせかも。

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 広々としたセンター内に入ると、おサルたちのにぎやかな雄たけびが響いてくる。モンキースクランブルといって、ジェットコースターのレールのように頭上高く張り巡らされているループや吊り橋が目に入る。まあるいドームからニョッキっと突き出している棘のある螺旋形の植物のようにも見えるループには、シャマン(フクロテナガザル)がのんびりしている姿が見え、長ーい吊り橋をわたる尻尾や手足の長いクモザル(ジェイフロクモザル)がいた。彼らはめったに地面に降りてくることがないそうだ。

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シャマンがいるよ

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手足尾っぽの長いクモザル


 その近くには、水に囲まれた緑あふれる小島があり、その鬱蒼とした森の中をリスザルたちが自由に歩きまわっている。センター内にいることを忘れてしまいそうだ。

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森の中のリスザル

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 解放感があるなあ。
 さらにすごいのは、そのサルたち、1人1人がスタッフたちによって個体識別され、名前がついていること。親子関係もはっきりしていて、このセンターで多くのおサルたちが誕生している。

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 そしてわたしには垂涎ものマダガスカルからやってきたワオキツネザルのWaoランド!まだ見ぬキツネザルさんたちにここで会えるとは!14頭ほどの群れが囲いのない芝生の上や手すりの上などでのんびりくつろいでいる。

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園長さんとワオたちと獣医師さん


 しましまの長い尻尾が愛らしい。近くにも寄って来てくれる。黒く縁取られた目と口がとっぽい感じの彼ら彼女らの顔をまじまじと見ると、凛々しい美人もいれば、ほんわかした雰囲気のもいて、違いがだんだん見えてきておもしろい。現在センターには3つの群れがいるそうで、交替でWaoランドに現れるらしい。今年の5月にも赤ちゃんが2匹も生まれたそうだけど、別の群れにいるらしく、会えなかったのは残念。

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 すぐ近くでは、やはりマダガスカル出身の黒いふわふわの顔の周りに白い襟巻を巻いているようなエリマキキツネザルが木によじ登っていた。センターの獣医師の木村直人さんによると、花を取って食べたいのだけど、下手するとその木のそばを流れる川に落ちてしまうから、「どうしたらよかんべ」状態ならしい。(写真では見えないけど、そばで別のエリマキちゃんが花をむしゃむしゃ食べていたのだ)でもそのおかげでキョトンとしてるような姿がじっくり見られてうれしかった。

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ちょっと前に見たときにはこの状態だったけど

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 南米からのマーモセットという体長が20cmくらいの小さなおサルたちの何ともいえない表情は印象的だった。ジブリアニメに出てくるカオナシに目鼻をつけたような顔とちいさく小刻みに頷き続けているような顔の動き。こんな不思議な生き物がまだまだ地球上にはいるんだなあ。。。(でも、日本では結構ペットになっているとか後で知ってまたびっくり)

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コモンマーモセット

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ワタボウシパンシェ



 センターのスタッフたちとおサルたちの人間?関係もおもしろそうだ。
 チンパンジーのマリリンとめちゃ仲良しのスタッフさん。

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 ローランドゴリラのタロウさんが、カッコよさげに(?)歩きまわっているのは、わたしを意識しているからだとの伊谷原一さんの弁。まだモテるなんて感激。

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タロウさん


 また、昨年7月にチンパンジーのマルコが生んだ赤ちゃんの父親であろうツトムは、伊谷原一さんの姿を見ると、ライバルが来たと思うらしく、床を踏み鳴らし、駆け回り、叫び、扉をガンガンとたたく大迫力のディスプレイをしてた。

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あまりよく撮れてないけど、ツトムくんのディスプレイシーン


 獣医師の木村さんを見ると歯をむくパタスモンキーとか、濃密な?関係性を想像させてくれる。

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パタスモンキーたち


 もちろんニホンザルもいる。屋久島出身のヤクニホンザルたちも大勢で(約160頭)モンキーバレイでにぎやかに暮らしている。

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モンキーバレイ


 いろんなおサルの赤ちゃんが見うけられるのが、またうれしい。

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ヤクニホンザルの赤ちゃん

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数日前に産まれたというマンドリルの赤ちゃんとお母さん


 実はわたしは動物園はなくてもいいと思っていた。人間の勝手で住み慣れた場所から遠い場所へ連れて来られ、ずっと閉じ込められ、人間の都合(近親交配を防ぐためやリーダーの交代のため、はたまた戦争になったからなど)で殺処分にされたりするからだ。

 でも、モンキーセンターを訪ねて、こういう場所はあってほしいと思った。多くの様々なおサルたちとの出会いによって世界の広さ、多様さを感じられたから。そして、おサルたちも楽しそうに見えたから。

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お土産コーナーにはタンザニアグッズも


 伊谷原一さんは「動物が逃げ出したくなくなる動物園」にしたいと言っていた。おサルたちが過ごしやすく、子作りや子育てがしたくなる環境。餌の心配はないから、ちょっとふくよかだったりもする!?

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こんなお土産もあった


 サルを知ることは、ヒトを知ることー人間たちがもっとおサルたちのことを知り、彼らと共に生きつづけていけるような地球環境を模索していくという大きなミッションも日本モンキーセンターにはあるようだ。

 センターではおサルたちを知るためのいろいろなセミナーや催し物などが行われている。たくさんの夏休みには休園中のセンターを貸し切って行われる子どもたち対象のワイルドサマーキャンプという味な催しも!

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