リカオンを探したけれど…☆ルアハ国立公園

 朝食をとっている食堂から見える川沿いに雌ライオンが現れた朝、車で出かけると、ラッキーなことにすぐ雌ライオンを発見。さっきのライオンと同じかどうかはちょっとわからないけど。なんと、子ゾウをじっと見つめているのであった。

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 子ゾウとはいえ、だいぶ大きいし、すぐそばには母親らしきゾウもいるのに…。

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この写真ではライオンは隠れていて見えないけど


 しばらく子ゾウのお尻を眺めていたライオンは自分の無謀さをやっと悟ったのか、その場から去って行った。ゾウのお尻で夢見るほどに腹が空いていたのか?

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 でも、ライオンを見たのは今回はこの朝だけだった。
 その晩から雷雨となり、翌日は小雨の中を車で出かけたけど、道がぬかってすごい状態になっているところもあった。しっとりと濡れた緑が美しいけど、雨にぬれている草の中に入りたくない鳥たちは、未舗装車道を走っていく。

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ホロホロ鳥たち

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 ルアハに来たら是非見つけたい動物がいた。リカオン(ワイルドドッグ)である。見た目は耳の大きいまだら犬という感じかな。彼らは、数頭から40頭、多い時は50頭以上の群れになることもあり、集団で協力して狩りをする。子どもは、生後3カ月を過ぎると狩りに参加するようになり、しとめた獲物はまず、子どもに満腹になるまで食べさせるのだと。巣で待っているものにも分け前を持ち帰るらしい。狩りの時には時速50~70㎞で走ることもあるんだって。彼らの社会はとてもおもしろそう。

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リカオン見かけたら教えてねポスター(撮影:Kyokoさん)


 でも、1980年代にその数が激減し、今や絶滅危惧種とされている。激減した理由は(たぶん犬から感染した)ジステンバーなどの病気の蔓延や家畜を襲ったりしたことによる人間からの迫害などだときいている。
 上記の写真のように「リカオンを見かけたら知らせてね」※1などというリカオン保護の試みもあるし、国立公園外で見かけたリカオンを保護し、国立公園内に戻したという記事※2も見かけた。

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1996年のリカオン、写真はこれだけ…uu


 セル―やルアハなど、南部の国立公園や保護区にはまだその群れが生活しているので、遭遇できる確率が高いと言われているけれど、わたしが彼らを見かけたのは一番最初にルアハを訪れた1996年の一回こっきりである。それも遠くから木の下に集まっているのをちらっと見ることができたたけ…。
 なので今回是非!と思っていたのだけど、あにはからんや、動物自体があまりいないのだった。インパラ、シマウマ、キリン、ゾウはたくさん見かけたけど、バッファローの群れには出会えず、ライオンも上記の一回だけだし…。リカオンにも会えなかった…。だんだんと個体数が増えて、リカオンとの出会いの機会が増えるようになることを切に願う。

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 でも、青々とした草の上を絵を描くように飛び回る茶色のハタオリドリたちの群れはみごとだったし、巣ずくりに余念のない鮮やかな黄色いハタオリドリたちや、パステルカラーの組み合わせのおしゃれなライラックニシブッポウソウや、ゆったりと木の上に構える堂々としたフィッシュイーグルなど、たくさんの鳥たちに会えた。

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 なぜか木のてっぺんに座っているバブーンにも出会った。何を見ているのだろうか。来し方、行く末に思いを馳せている…まさかね。

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哲学してる?


 ルアハはハイシーズンでも、ンゴロンゴロのようにライオンに何十台ものサファリカーが集まるなんてことはなく、車がすれ違ったりすることも、少ない。だからのんびりとした動物サファリができる。ロッジのベランダにいながらにして動物や鳥たちに会えるしね。

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 ここにいると、ルアハの一部分となって溶けていけそうな気がするのである。


 

※1 The Wild Dog watch campaign(pdf)
http://www.tanzaniacarnivores.org/uploads/file/Wild%20Dog%20Watch%20v4.pdf

※2 Tanzania: President Frees Captive Wild Dogs
http://allafrica.com/stories/201212260695.html


参考資料
「African Mammals」JONATHAN KINGDON THE KINGDON FIELD GUID
「RUAHA」TANZANIA NATIONAL PARKS

この記事へのコメント

Jaiko
2013年04月14日 19:34
リカオンって世界に今どれくらいいるんでしょうか?
ライオンやチーターはは世界でも1~3万頭しかいないんですよね?
かなりの割合でタンザニアかケニアに生息しているそうですけど、もはやタンザニアやケニアですらライオンをサファリで見られたらラッキーという感じですもんね?

かたやヒトは70億もいて、さらに100億に向かって増殖中。
ものすごくたくさんの動植物の生存権を奪っている?
asami
2013年04月14日 22:00
Jaikoさん

リカオンは3,000~5,000頭くらいだろうといわれているそうです。めっちゃ少ないですよね。。。。。
ライオンは以下のサイトによると32,000頭以下とか。50年前には、10万頭いたそうですし、この20年間でもかなりの頭数が減っているそうですね…。
http://www.lionalert.org/page/Lion_Population_2012
ほかのアフリカの地域と比べて、タンザニアのライオン頭数はまだ多いようですから、動物サファリに行ってライオンに全く会えないことはそれほどないんじゃないかと思いますが、チーターやヒョウはどうでしょうね。
Jikoさんのおっしゃる通り、人間はもっとつつましやかに生きる方法を考えないと、人間自身の未来も危うくなっちゃうかもしれないですよね…。

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